肥満と体力不足

この調査で分かったことは、肥満と運動習慣がいろいろな病気死亡にいかなる影響を及ぼすかということでした。太っている人と痩せている人、よくする人と運動しない人といった分類を掛け合わせて、比較したものです。BMIという肥満指数を用いて肥満、正常、痩せの3グループに分け、また、運動習慣と心臓循環器系指標値から、体力度・低、体力度。中、体力度・高の3グループに体力度を分けました。結果は1万人あたり1年間の死亡率として評価しました。この結果、男性の場合、肥満で体力度・低のグループでは、実に155人の人が死亡したのに対して、肥満度も体力度も中の人はわずかに26人、最も死亡率の低かったのは正常体重で体力度・高のグループで、15人の死亡と報告されています。これを統計学的に処理すると、肥満で体力・低の男性は、肥満度も体力度も中程度の男性と比べて6倍、正常体重で体力度・高の男性と比べて10倍も高い確率で死亡したことになります。女性と男性の結果には大きな違いは出ませんでした。

 

女性の場合、肥満で体力度・低の女性は、肥満度も体力度も中程度の女性と比べ7倍、正常体重で体力度・高の女性と比べて15倍も高い確率で死亡していました。あなたの人生は、肥満度と体力度から占える……という統計の話です。肥満と深い関係にあるのが糖尿病です。糖尿病は遺伝要因が重要であることに間違いないのですが、戦後に比べて5。倍近くに膨れ上がった現代の糖尿病患者数を考えると、決して遺伝だけでは説明できません。